【神棚方位の迷信】東~南向き理想はウソ!?西や北の方角は?
当店では設置場所のご相談を承っております。
ご新規で購入されるお客様のみならず、買い替えの場合であっても同様に行うサービスですが、神棚の向きに対するご質問が多い為、今回は方位の詳細について書きましょう。
※以下の内容は島根県在住の方への提案事項であり、承諾の上転載いたします。
まず一般論として「神棚は東や南の方位に正面を向けるが理想」とされますが、残念ながら迷信でしかありません。
その理由を幾つかの事例と共に、順を追って説明していきます。
今回ご相談頂いたM邸の場合は「南西を向ける」ことが最適な方位となります。
その理由は、建物の正面が南西向きに建てられているからです。
こちらは上空からの写真画像で、この家の主な採光面は南西。
そして注目すべきは建物の背後に山がある(北東側)ということ。
風水では「背山面水(はいざんめんすい)」と言って、
【背中側に山があり、面前にはオープンスペースがあること】
が吉地であることを、古代人らは経験則として知っていました。
■神社の向き(本殿の正面方位)について
(A)和奈佐神社(松江市宍道町上来待)
(B)日速神社(松江市玉湯町大谷)
(C)川内神社(雲南市大東町畑鵯)
(D)高手稲荷神社(松江市玉湯町大谷)
(E)空山神社(松江市西忌部町)
上記の5つはM邸の周囲に実在する神社であり、どの場合も2つの重要なポイントが大事になります。
1:どの方角を向き建てられのか?
2:どのような地理地形であるか?
(A)和奈佐神社/南向き
和奈佐神社の本殿が南向きで建立されている理由は、北に山があるからであって、これが自然の摂理に逆らわない法則であることを、昔の日本人たちが知っていたからです。
(B)日速神社/東向き
日速神社の本殿が東向きである理由は、西に山があるからでして、これは自然の摂理に逆らわないセオリーに従ったからです。
(C)川内神社/北西向き
川内神社の本殿が北西に向く理由とは、南東に山があるからです。これは自然の摂理に逆らっていないことを表します。
(D)高手稲荷神社/西向き
高手稲荷神社の本殿が西に向く理由は、東に山があるからであり、これは自然の摂理に逆らっていないことの証です。
(E)空山神社/北東向き
空山神社の本殿は北東向きであり、鬼門方位と一致します。
その理由は南西からつながる山の良い影響を受けるためであって、これは自然の摂理に背いていないことの証明です。
日本では「鬼門=禁忌(タブー)」と考える人もいるようですが、風水理論はそのように単純な話ではありません。
■龍脈(地勢)の影響について
すべての神社が背後に山を有する訳ではありませんが、それぞれに違った縁起を持ちながら神社は建立されます。
風水学は自然の摂理を読み解くため、先人たちが積み重ねた経験則のことです。
風水学において山の形勢・起伏を考慮する場合、気(エネルギー)の流れは高い場所から低い方へ向かうため、空山神社では必然的に北東の方角に向けて本殿の正面が建てられたことが分かります。
■鬼門について
北東は鬼門、南西は裏鬼門。いずれも不吉な方角であると一括りに信じられているようですが、真実はそうではありません。
ある家では本当に鬼門・裏鬼門が不吉となるケースもありますが、必ずしもすべての家に共通する概念ではなく、それぞれに建物における地理地形などの影響によって変わる縁起感なのであります。
このような風水における気(エネルギー)の関係性、神社の向き、神社を祀る意味など各地の講演会で詳しくお伝えしています。
■M邸の間取り図 (※個別事案のため画像はボカシ処理)
南西向きに神棚を設置する場合、北東側の壁面、もしくは床の間を利用することができます。
神棚の設置場所は、家族が集いやすく、より清浄と静けさを保てる空間がおススメです。
実際には壁面の構造や、各部屋の使用状況など踏まえながら考慮して参りますので、ご不明な点は何なりとお知らせください。
■方位の例外(出雲大社)
出雲大社は北側に山があり、本殿は南向きに建立されていますが、別の縁起を取るためご神体は南向きではありません。
■神棚の設置場所
当方で詳しく現場鑑定を行う場合であっても、あえて家の正面方位と神棚の向きを合わせないケースもあります。
【関連ページ】 風水によって神棚位置を適合させる方法
上記のように方位の関係性には様々な縁起がありますので、一概にこの方位でなければならないとする決まりはありません。
東~南向きの神棚は迷信とも言えますが、陰陽理論においては正論であって、東方位~南方位の神棚が間違いという単純な話ではないと言うことです。
知り合いの僧侶から「南向きに設置しなさい。」と教えられ、心配された方よりご連絡を頂きましたが、上記はあくまで一例です。
現地の住所と平面図をお送いただいた後、当方でご案内した場所は「北側の壁面、正面は南向き。」という提案結果でした。
すべてはケースバイケース、南向きが良い人は南向きに設置すればよいことであり、あくまでも当店が行うサービスは縁起感の一つを提案させて頂くことであって、何ら強制するものではありません。
■伊勢神宮の方位
神棚の祀り方において、伊勢神宮(内宮/主祭神)の天照大御神を中心に祭祀することがほとんどで、実際に御正殿は南向きで建立されています。
そして上記の例と同様に、伊勢神宮の北側には朝熊山があり、この龍脈(山脈)は南向きに流れ、そのエネルギーを存分に受ける為に神殿を南に向けて、20年毎に(式年遷宮)建て替えられます。
日本にとって神宮はとても大きな意味を持つ神社であり、存在理由のみならず、地理地形、遷宮の手順・神事の作法など、 いずれも自然の摂理に背くことなく綿々と受け継がれて今に至ります。
神社と山岳河川の関係、日本と世界の歴史、神棚を奉る意味など、「自然の摂理とは何か?」を詳しくこちらでお伝えしています。
風水講演アンケート:「伊勢神宮の話が一番印象に残りました」
■神棚=小さな神社
各神社はそれぞれの縁起と地理地形によって建立され、そして神棚は家庭内における小さな神社でもあります。
神棚位置は可能な限り自然の摂理に反することがないように神様をお祀りすることが大事であり、各家庭においては縁起によって方位と設置場所にはそれぞれの意味を持つということです。
神棚設置に際し、様々な良い縁起感や禁忌(タブー)があるため、ご自身での判断が難しい場合は、当店へお問い合わせ下さいませ。
■日ノ本すべての処へ神棚を…
(出張取付工事)
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未完了地域(14都市)
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